シェアスペース、レインボー倉庫。
そこにはどんな人がいて、どんな使い方をして、そしてどう働いているのか。
リアルな声を聞くため、倉庫スタッフによる倉庫メンバーへのインタビュー企画。
第6回となる今回は、アパレルブランドのホームページ・企業のウェブ部門のコンサルタント・ECサイトの運営をされている、WANDRS 小林英夫さんにお話をお伺いします。
★小林さんがバイクに乗っている理由はインタビューの中盤で!
ー始めにレインボー倉庫との出会いについてお伺いします。レインボー倉庫を知ったきっかけを教えてください。
池尻大橋に15年くらい住んでいて、散歩している時にレインボー倉庫の前をよく通っていたんですね。
通るたびに『ここなんだろうなぁ』って気にはなっていたんですけど、Good People & Good Coffeeさんの小さな看板が出ているだけだったので、一人では少し入りづらくて・・・
ある時、レインボー倉庫の前を通ったら元々知り合いだったペイントファクトリーの工藤さんに会ったんです。偶然。その時に工藤さんから『レインボー倉庫をアトリエとして借りているんです』と聞いて、レインボー倉庫の中を案内してもらったのがきっかけです。
ー入居の決め手はなんですか?
ずっと家で仕事をしていたんですけど、そろそろ外で仕事したいなと思っているタイミングでレインボー倉庫に出会ったんです。
他のシェアスペースも見に行ったんですが、テーブルが置いてあって棚で区切られているだけのスペースが多かった。
僕の仕事はパソコンとデスクがあればできるけど、なかなかピンとくる場所がなくてね。レインボー倉庫は僕が見に行ったシェアスペースと同じくらいの値段で、自分のスペースがしっかり区切られているところがよかった。全体の雰囲気も好きだったし、住所も使っていい、ネット環境もある。僕の仕事内容的には言うことなしでした。
ーすごいタイミングでの出会いだったんですね!
次にレインボー倉庫の専有空間についてお伺いします。空間のテーマを教えてください。
▲小林さんの仕事部屋
テーマは“自分の部屋”です。
僕の仕事道具はパソコンと机だけなので、それ以外は自分の好きな物を飾っています。自分の部屋にいるような感覚で仕事できるので、気持ち的にも楽だし居心地がとても良いです。
ー空間の中でこだわりポイントはありますか?
有孔ボードを自分で貼って知り合いのアーティストさんの絵を飾っています。 以前、下北沢のレインボー倉庫で個展をやったミーイシイさんの絵もありますよ。
ー元々、DIYやもの作りの経験はありましたか?
バイクが好きなので、自分でバイクをいじってましたね。その時、エンジンを組む時に必要な作業台を作ったことはありました。(ティープラスターさんに余った木をもらって作業台を作ったんですよ)
バイクのレースが近くなると、仕事の合間にレインボー倉庫でエンジンを組み立てたりもしています。
★記事冒頭のバイクの写真は、小林さんがバイクレースに出場された際の写真をいただきました!
ーそういえばヘルメットもありました。
ヘルメット汚れてるように見えるでしょ?これは汚れているわけではなくて、エイジング加工がしてあるんですよ。ペイントファクトリーの工藤さんにペイントをしてもらいました。バイク関連でいうとヘルメットだけではなく、バイクのエンジンも置いてあります。
▼エイジング加工が施されたヘルメット
▼バイクのエンジン
ー小林さんの今までのことを教えてください。今までどのようなお仕事を経験されましたか?
学校を卒業してすぐは、バイク屋でバイトしたり、ガソリンスタンドでバイトしたり・・・今でいうフリーターですね。
その頃から波乗りが好きで、アメリカのカリフォルニア州へサーフィンをしに行ってました。
当時は円高で安かったから、アメリカでバイクの部品を買っては日本に持ち帰り自分のバイクをカスタムしていたんです。そしたらバイク屋さんから「今度、あれ探してきてよ」って頼まれることが増えて、そこからバイクの部品を日本に輸入したりして、そんな感じで1、2年やっていたんですけど、25歳の時に「そろそろ自分の人生を真面目に考えないといけないのかな」ってふと思い、26歳の時に就職して広告代理店の会社員になりました。広告代理店も面白かったんですけど、お客さんだった人に「一緒に会社をやらないか」と誘われ、27歳の時に広告代理店を辞めて二人でスニーカーの通販会社を始めたんです。スタートは雑誌の媒体をやっていたんですが、『これからはウェブ通販の時代じゃないか』って思い、そこからウェブのことを勉強しましたね。自分たちでサイトを作った経験が今の仕事に繋がっています。アメリカと日本を行ったり来たりしている時は、『アメリカに住んじゃおうかな』って考えてたなぁ。
ー今はどのようなお仕事をされているんですか?
今は、アパレルブランドのホームページを作ったり、企業のウェブ部門から「こういうことをやりたいです」って相談を受けてそれを形にする仕事をしています。
コンサルタントって言ったら大げさですけど、相談役みたいなことをしています。
ティープラスター、コンストラクトフィルムワークスのwebページも作りましたよ。(ありがとうございます!)
★有限会社ティープラスター:レインボー倉庫を運営する会社。店舗・住宅の内装工事を主にしている。
★株式会社コンストラクトフィルムワークス:レインボー倉庫の2代目コーヒースタンド・JAM STAND COFFEEを始め、ハンバーガーのお店・whims coffee and bar、イベント・MUJINTO cinema CAMPを運営する。
ー”WANDERS”という名前の由来を教えてください。
指輪物語という映画にもなった小説の中に、“Not all who wander are lost.”(彷徨うものすべてが道を失っているわけではない)という一節があるんです。僕が昔からの友達に会うと「フラフラしていてなんの仕事をしているのかわからない」とよく言われてしまうんですけど、『フラフラしているように見えても、ちゃんとしていないわけではないんだよ』って小説の一節と重なる部分があったので”WANDER”=”フラフラしている奴ら”に複数形のSをつけて”WANDERS”にしました。
この一節が好きでレインボー倉庫スタッフの松岡さんにNot all who wander are lost.とボードに書いてもらって、部屋に飾ってあります。
ー実際にレインボー倉庫に入居してみて気づいたシェアスペースの良いところ/悪いところを教えてください。
レインボー倉庫にいる人はみんな言うと思うけど、人とのつながりが増えたなと思います。レインボー倉庫で出会って一緒に仕事をする関係になったり、仕事をお願いしたりお願いされたり。
悪いところは、僕の仕事が忙しい時にみんながにぎやかで楽しそうにしていると少し気になりますね。僕も混ざりたいなぁって思ってしまいます(笑)
ーレインボー倉庫に入居してみて印象的だったことはありますか?
JAM STAND COFFEEのオープン当時毎日お店に立っていたVILLAGE INCの茶屋くんとお客さんとして来ていたみなみちゃんの結婚式が印象的でしたね。二人の出会いもレインボー倉庫だったんだよ。
二人の結婚式は会場をティープラスターが内装を手がけた目黒のスタジオで、チバセイサクショ千葉さんがドライフラワーで飾り付けをして、コンストラクトフィルムワークスの三宅さんがあいさつして、ALL YOURSの木村さんとレインボー倉庫の磯貝さんが司会で。木村さんが司会なのにどっか行っちゃうから磯貝さんが怒ってて面白かったね(笑)
2人の結婚式はレインボー倉庫のみんなが一丸となって作り上げた感じがした。レインボー倉庫には本当にいろんな人がいるなって改めて思いましたね。みんなで結婚式が作れるってすごいことだよ。
ーこれから独立を考えている人や、レインボー倉庫に興味がある人にアドバイスなどありましたらお願いします!
タイミングと人の縁は大事にしましょう!俺はタイミングだけで生きてるから(笑)人の縁とタイミングでここまでなんとかなっちゃってるからね。
興味がある人は実際に見に来て欲しいです。みんなフレンドリーだし、僕も話しかけるようにします!普段は根が暗くてスーパーネガティブなんですけど、レインボー倉庫に入りやすい、来やすい雰囲気はみんなで作るべきだと思っているので。レインボー倉庫って変わった人が多いけど、悪い人はいないと思う。みんな好きなことをやって生きてるから自分をちゃんと持っている人が多いから、誰かの足を引っ張ったりする人もいないね。僕はレインボー倉庫という場所がすごく好きです!
ー小林さん貴重なお話ありがとうございました!
こちらはレインボー倉庫メンバーを順番にご紹介していく連載企画です。次回インタビューをどうぞお楽しみに!
text by:根本真衣(レインボー倉庫)
メンバーズボイス バックナンバー
第1回:<池尻大橋>チバセイサクショ 千葉里奈さん
第2回:<池尻大橋>株式会社オールユアーズ 木村昌史さん
第3回:<下北沢>RAINBOW NAILS 谷菜々美さん
第4回:<下北沢>MUDHEAD HOUSE 小林史幸さん
第5回:<下北沢>fragrance label 「yes」 山野辺喜子さん
第6回:<池尻大橋>WANDRS 小林英夫さん
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